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2025年10月31日

AIカウンセリングアプリ、利用者100万人突破 メンタルヘルスケアのデジタル化加速

AIカウンセリングアプリ、利用者100万人突破 メンタルヘルスケアのデジタル化加速

メンタルヘルステック企業のエムスリー株式会社が提供するAIカウンセリングアプリ「こころケア」の利用者数が、サービス開始から2年で100万人を突破したことが10月31日に発表された。対面カウンセリングへのアクセスが困難な地方在住者や、時間的制約のある働く世代を中心に利用が拡大している。

「こころケア」は、自然言語処理技術を活用したAIチャットボットによる24時間対応のカウンセリングサービスと、必要に応じて臨床心理士や公認心理師による対面・オンラインカウンセリングに接続できるハイブリッド型のサービスが特徴。利用者の約60%が初めてメンタルヘルスサービスを利用する層だという。

アプリの利用データ分析によると、深夜帯(23時〜翌5時)の利用が全体の約35%を占めており、従来のカウンセリングサービスではカバーできなかった時間帯のニーズに応えている。また、AIによる初期スクリーニングにより、早期に専門家の介入が必要なケースを適切に振り分けることで、重症化の予防にも寄与しているとのこと。

一方で、専門家からは「AIはあくまで補助的なツールであり、重度のメンタルヘルス不調には専門家による適切な診断と治療が不可欠」との指摘もある。同社は今後、医療機関との連携強化や、AIの精度向上に向けた研究開発を進める方針だ。メンタルヘルスケアのデジタルトランスフォーメーション(DX)は、アクセシビリティ向上と質の担保のバランスが今後の課題となりそうだ。

情報源: ITmedia ヘルスケア

著者: 山田太郎

参考URL: https://www.itmedia.co.jp/healthcare/